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月間特集 看護の質の向上のために

看護の質の向上のために

看護部長 下原美子

当院にはうつ病専門病棟が2つありますが、個室希望の入院患者さんが増えてきています。現在、個室増を含めた増改築中で、来年3月の完成に向けて、ハードとソフトの両面で第二次改革に取り組んでいる真っ最中です。
 当院の特徴として、復職支援の必要な若年・中年層のうつ病患者さんをはじめ、老年期のうつ病患者さん、また自殺予防について一緒に考えることが必要な患者さん、それぞれの方々への支援が挙げられます。「病気と付き合いながら社会で生きること」を支えるために、いろいろな職種が、それぞれの高い専門性を活かして取り組んでいます。
 そのような中、看護部では「人が人を人垣で支える、その営みをケアと呼ぶ(外口玉子)。こころが安心できる人の空間をめざして・・・」をスローガンに、平成21年から教育システムを見直しました。一人一人の看護師の能力、中でも「直接ケアの力」を向上させることが、当院の看護の質の向上につながると考えています。

キャリア開発ラダーシステムの導入

桜が丘病院看護部のクリニカルラダー(臨床看護実践能力習熟度段階制)は、パトリシア・ベナーの看護論を基本としています。新人からエキスパート(達人)へと各レベルで到達目標を設定し、評価して、段階的に臨床看護実践能力を習熟するシステムです。看護師が職能人として習熟していく時、クリニカルラダーの他に、私達が今まで培ってきた、目標管理のシステムも欠かすことができないと考えます。したがって、臨床看護実践能力習熟度を一般看護臨床能力と精神科臨床能力で評価し、情意考課と目標管理も合わせて行っていきます。このキャリア開発ラダーシステムは、継続教育の院内外研修プログラムと連動させており、一人ひとりが自分の目標に向かってキャリアアップできるシステムとなっています。また、精神科看護経験があまりない、あるいはまったく初めて、という新入職者への研修体制を見直し、不安なくケアに取り組めるようにしました。

エキスパートナースの育成に力を入れる

熊本大学大学院の精神看護領域の教授でもあり、精神看護専門看護師でもある宇佐美しおり先生から、事例検討や看護全般についてスーパーバイズを受けています。また、うつ病看護認定看護師も養成中で、患者さんのこころに添える看護師育成を目指しています。