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認知症の入院治療

治療の3つの要素

からだ:生物学的治療、こころ:精神的安定、環境:生活上の問題解決。

「からだ」の面、「こころ」の面、「環境」の面に、それぞれ働きかけながら、症状の改善と再発予防をはかっていきます。さまざまな治療法を組み合わせることにより、治療効果が高まります。

 

「からだ」の治療

薬物治療

認知症は、脳の構造そのものに変化が生じておこる病気(脳器質性疾患)です。
そのため、お薬によって認知症そのものを治したり、全ての症状を改善することは難しいといえます。
認知症の症状のうち、内服薬の効果が期待できるのは

  • 軽度のアルツハイマー病(効果のない場合もある)。
  • 幻覚、妄想、興奮、せん妄、抑うつ、不安・緊張など。

ただし、鎮静効果と引き換えに、認知機能を低下させたり、転倒などのおそれもあるため、慎重にお薬を投与する必要があります。

規則正しい生活

脳の生体リズムを整えると、症状が安定することも多いものです。
昼夜逆転など生活リズムに乱れがある場合、その部分を改善していきます。

食事

患者さんにとって、食事は最大の楽しみであり、充実した生活を送るためには欠かせないものです。
また、健康を維持するには、食事をしっかり食べることが大切となります。
高齢者の好みにあった家庭的な食事、かみやすさ・飲み込みやすさを考えた食事を召し上がっていただけるようにしています。

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「こころ」の治療

患者さんのこころを理解する

認知症の患者さんは、何がストレスになっているのか、何の不安があるのか、なかなか自分からお話されることはありません。しかし、患者さん本人の心をよく理解し、問題行動を誘発している不安やストレスをとり除いてあげれば、精神症状や行動の異常が減ったり、場合によっては消失したりもします。
当院では、患者さんの発言に耳を傾け、あるいは体に触れて安心してもらいながら、その人の言葉を受け止めることを行っています。そのかかわりの中で、患者さんの生活の安定を目指します。

「環境」の治療

リハビリテーション

精神科でのリハビリテーションを「作業療法(OT:Occupational Therapy)」といいます。
当院では、専門の作業療法士がリハビリを担当させていただきます。

【認知症に対するリハビリテーションの目的】
  • 1) 残された健康な機能・能力の維持、向上(その人らしさの発揮、意欲の向上)
  • 2) 日常生活の充実(楽しみ・生きがいの発見)
  • 3) 安心して過ごせる場でのリハビリテーション(なじみある仲間との生き生きとした交流)
リハビリテーションのイラスト
  • 嚥下(ごっくん)体操
  • 回想法
  • 音楽・リラクゼーション
  • 音楽・体操
  • 趣味活動
  • 料理
  • スポーツ・レクレーション
  • その他、誕生会、敬老会など
 
生活支援
  • 退院した後の住まい、たとえば施設入所に関する相談
  • 訪問看護やデイケア等の在宅サービスに関する相談
  • 入院中や退院後の外来治療費など、医療費の相談
  • その他、さまざまな福祉サービスについての相談
家族支援

ご家族は、患者さんにとって最大の支援者です。
当院では「家族面談」や「ほのぼのスクール(=病気の勉強会)」を定期的に実施し、認知症に対する正しい知識、患者さまに対する関わり方をお伝えしております。また、ご家族自身の心配事や悩みの相談も承っております。

病院や施設との連携

退院後の患者さんが安定・安心して戻ることができるよう、病院や施設との連携を行っております。
また、高齢者に対する精神科医療の勉強会(ほのぼの地域連携会)を定期的に実施しております。

入院プログラム